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Showing posts from December, 2023

ポストパンク史とアート・ギャラリー

なぎさ: 先生、おはようございます。そのコーヒーの器はどうしたのですか? ぐにゃっとして可愛い。 阿下喜にあるギャラリー、岩田商店 のクリスマス・マルシェで買ってきたんです。毎年いろんな作家さんの作品を販売してて。女性の小物やアクセサリーは分からないけど、このカップは気に入って。 絵でも立体物でも、音楽や文学でも、作った人の歴史や人柄が浮き彫りになるから、こういった一点物は割と好きですね。 なぎさ: ラジオDJの選曲でも人間性が浮き彫りになりますか? (ブルーハーツ/クロマニヨンズの甲本)ヒロトが、最近ラジオDJで、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの曲と、影響を受けた ジョナサン・リッチマン が彼らの曲をカヴァーしているのを続けてかけたんです。その流れか、ヒロトの実家がクリーニング屋で、家の手伝いをしてて、一時期ヴェルヴェットの素材に触ることにはまったと言ってて(笑)。 はい、その放送は私も聴きました。2曲かけた後に、「小さな子どもがお母さんの下着の肌ざわりにはまって、お客さんが来てもずっと握ってるからお母さんが困った」という話をしてましたね。いつも思うんですが、彼はさらっと重要なことをほのめかしている気がします。 ヴェルヴェット・アンダーグラウンドというバンド名は、ニューヨークの路上に捨てられていたSM小説の題名から取られています。雑談のようで、実は音楽性の由来だったり、子どもの持つ無意識の願望、衝動みたいなものについて説明してるのかも。 なぎさ: それこそパンクですね。ヒロトが良くラジオでかけてるミュージシャン、その前後関係がこんがらがるんです。カルト的に支持されてる人たち。 ブルーハーツに影響を与えた、ラモーンズやクラッシュ、ジャムのようなパンク・ロックですね。リアルタイム世代の方からすれば、簡略化しすぎだと言われそうだけど、パンクのルーツ、源流をたどれば、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに行き着くと思います。そしてストーンズ、バーズ、さらに アレックス・チルトンのビッグ・スター 、 アーサー・リーのラヴ 、そして勿論、イギー・ポップ、デヴィッド・ボウイ辺りが音楽史の教科書なら、パンク前史のページで太字になると思います。 マルコム・マクラーレンが英国でセックス・ピストルズを仕立て上げる前に、 ニューヨーク・ドールズ というグラム・ロック・バンドのマネージャ